そら植物園×佐藤 アキラ
人の心に植物を植える、をコンセプトに、国内外で様々なプロジェクトを展開、反響を呼んでいる
「そら植物園」。http://from-sora.com
今回撮影のご依頼をいただいたのは、そら植物園の2つのプロジェクトでした。
一つは、新千歳空港に新設された、国内線プレミアムメンバー向け最上級ラウンジ、
「ANA SUITE LOUNGE」。
デザインは建築家の隈健吾氏の監修、コンセプトは「一期、一会」です。
ラウンジのセンターに配されたのは、悠々とそびえたつ北海道の山々を表現した本物の苔山。
シンプルで、色味を抑えたラウンジの中で、静かに、生命力と存在感を誇りながら、
見事に空間に溶け込んでいます。
二つ目は、大丸の300周年イベントの一環として、大丸札幌店に展示された、
樹齢300年のオリーブの植栽。
創業300周年を迎えたお客様への感謝の気持ちを表すため、店舗に登場したのは、平和と繁栄の
象徴として、長い歴史の中で人々の生活に寄り添ってきた世界的にも有名なオリーブの大樹です。
そら植物園代表のプラントハンター西畠清順さんは、幕末より150年続く花と植木の卸問屋
「花宇」の五代目。プラントハンターとは、花を市場に仕入れに行く、産地に植木を探しに行くという
業界のルーティンにとらわれず、その時代に必要とされる植物を待っていてくれている場所や
人のもとへ運ぶプロフェッショナルな仕事です。
日本全国、世数十か国を旅し、収集している植物は数千種類だそうです。
植物の可能性は、建築、アート、音楽、医療、デザインなど、あらゆるジャンルとも交ざり合い、
垣根を飛び越える。植物を愛でる心は、人種も年齢も性別も宗教も感じさせない。植物の魅力に
出会えるような、あらゆる植物事業を日々推進していきたい。という彼の信念に、深く共感します。
写真も、そのまま言葉を置き換え、同じことができ得ると感じています。
樹齢300年のオリーブに敬意を表しながら、とても幸せな撮影となりました。